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自分が運転しなくても「免許取消」になるケース

運転免許の免許停止や免許取消は、過去の交通違反で溜まった点数を基準に行われることがほとんどです。しかし、じつは点数とは無関係に免許停止などの処分が行われることもあります。それは、他人が悪質な交通違反をすることをそそのかしたり手助けしたりしたケースで、飲酒運転など重い違反が対象です。


自分が運転しなくても「免許取消」になるケース


そそのかしや手助けで免許取消になる

犯罪に関する刑罰を決める刑法には、犯罪をそそのかす「教唆」、犯罪を手助けする「幇助」という考え方があります。そして道路交通法には、重い違反についてはそそのかしや手助けについても「免許取消」や「免許停止」につなげる規定があるのです。

そそのかしや手助けが免許取消や免許停止につながってくるのは、点数でいうと6点以上の交通違反です。酒酔い運転や酒気帯び運転、30km/h以上(高速道路の場合40km/h以上)の速度超過、無免許運転、100%以上の過積載などがその代表的な違反になります。

具体的には、助手席から急げ急げとドライバーをせかし、結果的に30km/h以上のスピードオーバーになってしまった場合などです。


無免許と知って車を貸すと免許取消

ドライバーが15点以上の交通違反を起こした場合、つまり一発で免許取消になる交通違反は、そそのかしや手助けをした人も免許取消になります。酒酔い運転の35点や0.25mg/l以上の酒気帯び運転、無免許運転などが該当します。

この規定は飲酒運転関連については厳しくなっていて、ドライバーが激しく飲酒していることを知っていて同乗した場合、その人も免許取消処分です。さらに、自動車を運転して帰りそうな客に居酒屋などがお酒を提供した場合も「幇助」とみなされ処分対象になります。

また、無免許運転に関しては相手が無免許だと知っていて自動車を貸した場合、違反を手助けしたとみなされ免許取消です。ただし、運転免許を持っていない、あるいは免許停止期間中だと知らずに貸した場合は処分されません。


累積点数に関係なく90日間の免許停止

そそのかしや手助けによる免許停止に関しては、停止期間にドライバーが無事故無違反から一発で免許停止になった場合の期間が適用。50km/h以上のスピード違反を助手席からそそのかした場合、ドライバーが累積点数で免許取消になったとしても、同乗者は90日間の免許停止です。

また、そそのかしや手助けによる免許停止は、その人が持っている違反点数と関係なく処分が行われます。13点にあたる0.15~0.25mg/l酒気帯び運転をそそのかしたり手助けしたケースでは、仮に5点の累積点数を持っていたとしても、それと13点を足して免許取消…とはならずに、90日間の免許停止です。

なお、90日間の免許停止処分を受けると前歴が1回となり、それ以降、交通違反を繰り返すと免許停止になりやすくなります。飲酒運転などはけっして見逃さず、運転をやめさせるようにしなければなりません。(写真/永野まさる)

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ラジオライフ編集部

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