LSM-300(東京航空計器オービス)の測定ポイント判明
「新型オービス」による取り締まりが全国各地で報告されています。新型オービスは「固定式・半可搬式・可搬式」の3タイプありますが、特に多いのが可搬式。東京航空計器が製造しているレーザー式オービス「LSM-300」です。LSM-300の最大の特徴はスピード測定にレーザー式を採用していること。LSM-300の速度測定性能に迫ります。
![LSM-300(東京航空計器オービス)の測定ポイント判明](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2020/10/new-orbis-check-point.jpg)
LSM-300は東京航空計器のオービス
「新型オービス」の試行運用が始まったのは、さかのぼること2014年。道路脇にポールを埋めて設置する「固定式」と、台車などで移動する「半可搬式」、三脚に載った最も小型な「可搬式」の3タイプを検討。速度測定はいずれもレーダー式を採用していました。
このうち、固定式の新型オービスは2016年3月から埼玉県と岐阜県で運用開始されています。ただし、埼玉県の新型オービスは2018年2月に放火によって一時運用停止。現在は監視カメラを増設して運用されています。
半可搬式の新型オービスは2016年に突如、国産唯一のオービス製造メーカーである東京航空計器が製造するレーザー式オービス「LSM-300-HK」に変更。こうして、レーザー式を採用した新型オービスが導入されました。
可搬式の新型オービスについても、2017年4月に東京航空計器がレーザー式オービス「LSM-300」をお披露目。LSM-300も速度測定方式はレーザー式です。なお、可搬式の新型オービスとして当初から検討されていたセンシス社の「MSSS」も、幹線道路などでの速度取り締まりで目撃されています。
LSM-300の速度違反取り締まり目撃場所
レーザー式オービス「LSM-300」の撮影ユニットはタテ型。LSM-300はレーダー式やループコイル式のオービスの撮影ユニットのような形状です。レーザー式オービスであるLSM-300本体には、上からストロボ・カメラ・レーザースキャンセンサーが並ぶ構造となっています。
一方のレーザー式オービス「LSM-300-HK」は、円筒形の台座に立てられたポールの先に撮影ユニットが設置された形状。半可搬式のレーザー式オービスLSM-300-HKは向かって左がストロボ、右の丸い開口部が撮影用カメラ、その下の四角い開口部がLSM-300-HKのレーザースキャンセンサーです。半可搬式のレーザー式オービスLSM-300-HKの小さな丸い開口部は照準用カメラになります。
そして、LSM-300やLSM-300-HKが速度違反を判定するのは、オービスの手前25mから30m、撮影ポイントは20m手前です。また、LSM-300の取扱説明書には「一定速度で回転するミラーによる投受光のため、同じ経路の反射光しか受光しない」と記載。LSM-300は他建造物や他車両の多重反射の影響を受けない旨が書かれています。
LSM-300やLSM-300-HKなどの新型オービスが導入された大きな目的は、通学路などの生活道路の事故対策。今までのネズミ捕りと違い、LSM-300やLSM-300-HKはカメラで記録できることがメリット。LSM-300やLSM-300-HKは違反車両をその場で停止させたり、違反キップを切ったりするスペースが必要ありません。
実際、レーザー式の新型オービスLSM-300は生活道路での速度違反の取り締まりで多く目撃されています。一方で、幹線道路などでのレーザー式オービスLSM-300による取り締まりの報告もあとを絶ちません。常に制限速度を守って安全運転を心がけましょう。(写真/板倉正道)
■「オービス」おすすめ記事
オービスの速度違反は車線をまたぐと測定不能?
レーダー探知機並みに使えるオービスアプリ3種
LHシステムは全国的に配備が進むオービスの主流
新型オービスの速度測定はポイントの何m手前?
Nシステムは通行車両のナンバープレートを撮影
警察の「Nシステム」の全端末を網羅したマップ
新型オービス「MSSS」の驚くべき測定性能とは
■「速度違反」おすすめ記事
白バイ隊員がそっと教えるスピード違反の交渉術
速度違反で15km/h未満で捕まる可能性はほぼゼロ
白バイが潜む場所!取り締まり神業テクニック
![](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2021/06/logo120-80x80.png)
ラジオライフ編集部
![](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2021/06/logo120-80x80.png)
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- 値下げしたNHK受信料より沖縄はもっと安かった - 2024年7月27日
- U-NEXTでオトナ系動画の見放題「H-NEXT」とは - 2024年7月26日
- 警察のNシステムに撮影されずに移動する裏ワザ - 2024年7月26日
- カスハラで逮捕される可能性のあるNGワードとは - 2024年7月26日
- Netflix「広告つきスタンダード」のデメリット - 2024年7月25日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
![ループコイル式オービスでの無罪判決は1件のみ](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2023/07/loop-coil-orbis-good-120x120.jpg)
ループコイル式オービスでの無罪判決は1件のみ
![レーザー式オービスのバリエーションが増加中](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2023/07/laser-orbis-stable-120x120.jpg)
レーザー式オービスのバリエーションが増加中
![固定式オービスをシガーソケットに差すだけ警告](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2023/07/zero-109c-120x120.jpg)
固定式オービスをシガーソケットに差すだけで警告
![可搬式オービスの主流は分割タイプ「LSM-310」](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2023/07/orbis-movable-main-120x120.jpg)
可搬式オービスの主流は分割タイプ「LSM-310」
オススメ記事
![逮捕者も出た「モザイク破壊」とはどんな技術?](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2022/01/mosaic-destroy-120x120.jpg)
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
![LINEのトーク内容を盗み見する方法とその防衛策](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2015/08/line-talk-rec-120x120.jpg)
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
![盗聴はアプリを入れればできる](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2015/04/bugging-120x120.jpg)
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
![チョコボールのエンゼルを見分ける方法](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2015/03/choco-ball-120x120.jpg)
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]
![空き巣被害に遭いやすい住宅の特徴と正しい防犯対策](https://radiolife.com/wp-content/uploads/2023/02/prowler-120x120.jpg)
窃盗事件の大半を占めているのが「空き巣」。しかも、空き巣被害の半分以上は住宅が狙われたものです。アナタの家も知らぬ間に泥棒たちに目を付けられている空き巣被害の予備軍かもしれません。空き巣被害に[…続きを読む]