車両使用制限の回避は駐禁を何回までで留めればよい？

「駐車違反」をすると黄色い駐禁ステッカーが貼られるのはご存じのとおり。以前は警察官がカギ付きの駐禁ステッカーを取り付け、違反者を警察へ出頭させて違反キップを切る形でした。現制度では駐車違反を現認した後、ナンバーから判明した車両の持ち主に「放置違反金」という駐禁ペナルティを払わせる形になっています。ただし、駐車違反を繰り返すと車両使用制限命令が出るのでした。車両使用制限を回避するには、駐禁は何回までに留めるべきなのでしょう。

車両使用制限命令は駐禁を何回も繰り返すと出る

「駐車違反（駐禁）」の仕組みが大きく変わったのが、2006年6月1日にスタートした駐車監視員制度です。駐禁の現認を民間委託。その後の処理も、警察へ出頭しなくてもクルマの持ち主として放置違反金を払えば終わるようになっています。

現行の制度では、駐禁をしても放置違反金さえ支払えば、違反キップを切られることはありません。つまり、駐禁は放置違反金を支払えば運転免許の点数が加算されないようになっています。

ただし、駐禁を繰り返すと車両の「使用制限命令」が出ることは忘れてはいけません。使用制限命令は、駐車違反の駐禁ステッカーを貼られた日から起算して6か月以内に一定以上の駐禁の放置違反金の納付命令を受けている場合に命じられるものです。

車両使用制限の回避に駐禁を何回までに留めるか

駐禁による車両の使用制限命令が科される基準は、前歴の回数に応じて変わります。前歴の回数とは、納付命令の原因となる駐車違反が行われた日を起算日として、過去1年以内に車両の使用制限命令を受けた回数のことです。

前歴なしの場合で、6か月以内に3回の納付命令で使用制限命令が科されます。すなわち、過去に車両の使用制限命令を受けていない人は、車両使用制限の回避のために駐禁を何回までに留めればよいかというと2回までということです。

前歴1回の場合は2回、前歴が2回以上の場合は1回です。つまり、車両使用制限の回避のために駐禁を何回までに留めるべきかは、それぞれ1回と0回です。また、車両の使用制限命令の期間は普通自動車で最大で2か月。前歴なしで6か月以内の納付命令が3回なら、車両使用制限命令は20日、4回なら30日、5回なら40日という具合です。

なお、使用制限命令はあくまで車両に対してのもの。持ち主が使用制限を受けていないほかの車両を運転することは自由です。とはいえ、駐禁は渋滞や事故の原因。駐禁ステッカーを何回も貼られて車両使用制限を受けることのないように、交通ルールをしっかり守りましょう。

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