お札コピーにカラーコピー機を使うとどうなる?
お札のデザインが2024年に変わると発表がありましたが、デザイン変更をする理由の一つが紙幣コピーなどへの偽造対策。新しいお札には最新の紙幣コピーなどの偽造防止技術が盛り込まれます。とはいえ、お札のコピーはカラーコピー機で簡単にできそうなのも事実。果たして、お札コピーにカラーコピー機を使うとどうなるのでしょう。
お札コピー対策にホログラム印刷
日本で使われているお札や紙幣の正式名称は「日本銀行券」。中央銀行である日本銀行が、景気動向に従って枚数を決めてお札を発行します。といっても、日本銀行が印刷機を持っているわけではなく、実際にお札を印刷しているのは国立印刷局の工場です。
お札に使われる紙は、みつまた、アバカなどを原料とした独特のもの。そして、明るいところで透かすと現れるデザインもお札には入れられています。お札の印刷には今では使われることが少ない凹版を用いるほか、紙幣コピーなどの偽造対策にホログラムも印刷されています。
2024年から発行される新しいお札では、これまでの紙幣コピーなどの偽造防止対策に加え、3Dホログラムが採用されるほか、透かしのデザインをより高精細にすると発表されています。また、お札に入れられる紙幣番号の数字部分が、これまでの9桁から10桁に変更されます。
お札コピーできない仕組みをコピー機内蔵
精巧に印刷されている日本のお札をそっくり偽造することはまず不可能です。しかし、最新のコピー機やプリンターを使えば、お札のコピーである程度似たようなものは作れてしまいそうにも思えます。
では、カラーコピー機やプリンターでお札をコピーしようとするとどうなるでしょうか? 実は、国内で販売されているコピー機等には、お札をコピーできないような仕組みが内蔵されていて、紙幣コピー自体が不可能。プリンターも同様です。
このようなお札の偽造紙幣防止の仕組みは、一部の画像編集ソフトにも搭載されています。例えば、Adobe Photoshopの場合、仮にお札の画像データが入手できたとしても、そのファイルを開くことができません。
お札コピーを見つけたら警察に届け出
紙幣コピー対策などさまざまな偽造対策が施されているお札ですが、本当に偽造してしまうと重い罪が待っています。まず、紙幣コピーなど作るだけで偽造したお札を使わなくても「通貨及証券模造取締法」という法律違反になり、1か月以上3年未満の懲役です。
さらに、使用目的でお札のコピーを行った場合は刑法の通貨偽造罪となり、無期または2年以上の懲役となります。刑法で他の罪を見ていくと、傷害致死罪が3年以上の有期懲役で、お札コピーなどの紙幣の偽造は傷害致死罪と同じ、もしくはそれ以上の重罪といえます。
また、受け取ったお札が紙幣コピーだと知りながら使った場合も刑法に罰則があり、使った金額の3倍以下の罰金が科せられます。万が一、お札の紙幣コピーを見つけたときは、使わずに警察に届け出るようにしましょう。
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