1万円で買える中華アクションカムは使えるか?
GoProコピーに端を発した「中華アクションカム」も、本家GoProが安定した性能強化と抜群の画質で他を引き離す中、低価格を武器にEIS(電子手ブレ補正)の強化に価値を見出して、今もしぶとく生きながらえています。性能で見ると4万~6万円台のGoPro、2万円台の高級中華アクションカム、1万円前後のエントリーモデルといった棲み分けです。
1万円前後の中華アクションカム性能
「中華アクションカム」の価格帯別の棲み分けでは、5千円台は魑魅魍魎の世界です。5千円前後のアクションカムは一部を除いて当たりナシ。1万円前後で、なんとか見どころがある製品が見受けられる状況です。
そこで、今回は1万円クラスがどこまでGoProの最新モデル「HERO 9 Black」に迫れているのか、買って本当に使えるのかを検証します。この価格帯で手ブレ補正に強いと評判の2機種「MUSON MAX1進化版」「AKASOV50X」をセレクトしました。
「MUSON MAX1進化版」は、2.5mm接続の外部マイクまで付いて実勢価格が約1万円。ただ、外部マイク使用時に内蔵マイクをオフにできない謎仕様。「進化版」と無印を同価格で併売していますが、差異についてはメーカーからの回答がなく不明です。低評価レビューの抹消が目的かもしれません。
「AKASO V50X」は、給電転送ポートと共通のUSB接続外部マイクは別売り(約2千円)。内蔵/外部ともにマイクの集音性能、音声能力が低いのが難点です。映像素材はともかく、音声素材としての使用はまず無理と考えてください。実勢価格は約8千円です。
中華アクションカムにサクラレビュー
まずは明るい日中に手ブレ補正アリの撮影です。MAX1・V50Xともに手ブレ補正の滑らかさは良好。しかし、画質がとにかく落ちます。MAX1では手ブレ補正アリの場合、1080p/30fps以上では画質が破綻。なお、GoPro9の画角の広さと精細さは別格でした。
続いて、夜間の市街を手ブレ補正アリで撮影。夜間は昼間よりも性能の差が出やすく、GoPro9以外は壊滅状態でした。アクションカム自体の暗所性能はどれも低いなか、格安中華アクションカムは突出して残念な仕上がり。手ブレ補正をオフにして極力静止状態にすれば何とかというレベルです。さもないとまともな映像になりません。
結論としては、4K(2.7K)手ブレ補正ナシ以外のモードの画質は、かなりキビシイという結果。1080p/60fpsすら期待できません。1080p/60fpsの手ブレ補正アリでマトモな画質を求めるなら、最低2万円クラスが必要になるでしょう。
中華アクションカムは、AmazonやYouTubeにサクラレビューが蔓延しているので、くれぐれも冷静な判断をしなければならないでしょう。迷ったらGoPro9にしておけば間違いありません。
■「アクションカム」おすすめ記事
アクションカメラ「GoPro」廉価版ならこの1台
中華アクションカメラと「GoPro」の性能を比較
SJCAMは数あるGoProコピーの中では屈指の性能
1万円で買える中華GoProはどれを選ぶべきか?
■「VR」おすすめ記事
VRとは360度フレームをなくして脳を騙す映像
1,000円台から購入できるおすすめVRゴーグル
VRゴーグルの自作は100均のルーペを流用する
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- B-CASカードを抜くとBS放送が視聴できない理由 - 2025年1月3日
- スマートICはなぜ「ETC」でも一旦停止が必要? - 2025年1月3日
- ファン待望!ワンダースワンに外部出力化キット - 2025年1月2日
- 受信料不要のチューナーレステレビで地上波視聴 - 2025年1月2日
- 交通機動隊のパトカーが速度無制限で走れる条件 - 2025年1月2日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
進化を続ける中華エミュレータおすすめ最新機種
マキタの半額で買える中華電動ドリルの性能は?
GoProと中華アクションカムの夜間撮影の差は?
中華アクションカムのカオスな状況を招いた原因
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]