受信機なしでパソコンでエアーバンドを聞く方法
航空機の無線交信などのエアーバンドを聞くためには、電波をキャッチする受信機が必要になるのは当然の話。しかし、受信用のUSBチューナーをPCにつなげば、PCが受信機に早変わりします。受信機なしでパソコンに接続したUSBチューナーでエアーバンドを聞く「PC受信」の方法を詳しく見ていきましょう。

USBチューナーが受信信号を出力する
電波をキャッチし、周波数を選択して音声に復調。スピーカーから受信音声を出すという一連の作業を、単体の機器で行うのが受信機です。これらの役割をUSBチューナーと受信ソフトが受け持ち、PCで制御するのが「PC受信」です。
すなわち、PCがあれば受信機が無くてもエアーバンドが受信できるということ。PC受信は、電波をアンテナでキャッチするのは受信機と同じですが、各種の処理をする機器が違ってきます。
受信した電波を検波・同調するのがUSBチューナーで、ここでデジタル処理された受信信号をPCに出力。PCにインストールされた受信ソフトが、デジタル信号を周波数によってセレクトして変調。PCのスピーカーから受信音声を出す仕組みです。
受信機が単体で完結していたことを、USBチューナーと受信ソフトが分担しています。
USBチューナーが圧倒的に安価だった
USBチューナーは、「DVB-T+DAB+FM USBチューナー RTL2832U+R820T」(以下、R820T)という、本来は海外のデジタルテレビ放送を受信するための製品が使われてきました。最大の理由は、当時の実勢価格が1,300~1,500円程度で、ハンディ機よりも圧倒的に安価だったからです。
ただ、R820Tは占有周波数帯域が広いテレビ波を受信するためのUSBチューナーなので、長時間受信していると、こもった熱により、周波数が微妙にズレるなどの不安定さがありました。
現在は安定性を高め、受信向けに調整された「RTL-SDR.COM V3 RTL2832U R820T2TCXO+BLAS+HF」(以下、RTL-SDR.COM V3)などが発売されているので、こちらを使うのがオススメです。
受信ソフトは、海外のフリーソフト「SDR#」が、世界的に広く普及しています。2020年に大きな変更を受けて、現在、バーション「1.0.0.1811」になり、ドライバのインストールやセットアップが、以前よりも簡単になりました。
USBチューナーの安定性が高まり、受信ソフトも改善された今だからこそ、エアーバンド受信の入門にPC受信はピッタリなのです。
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ラジオライフ編集部

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