盗難車の「目玉抜き」とは車体番号打ち換えのこと
日本車の評価は世界的に高いため、海外からバイヤーが買い付けにきています。そこで売買されるのが盗難車。とはいえ、盗難した車をそのまま売るわけではありません。盗難車を事故車で偽装する「目玉抜き」や「ニコイチ」といった手法がとられています。詳しく見ていきましょう。
盗難車の目玉抜きは車体番号打ち換え
目玉抜きやニコイチは、盗難車を売買するための方法。盗難車の目玉抜きは「車体番号打ち換え」とも呼ばれる手法です。目玉抜きは同一車種の事故車からコーションプレートと呼ばれる車体番号を外して、盗難車に溶接で貼り替えます。
ニコイチはもっとシンプルに盗難車を偽造する方法。ニコイチは「事故車起こし」とも呼ばれ、盗難車と事故車など複数の車から使えるパーツを流用。盗難車のニコイチは複数の車から1台の新車を作ってしまう手法です。
高年式の事故車だった場合、書類だけでも、盗難車の目玉抜きのために高額で取り引きされます。その書類を元に盗難車のコーションプレートと呼ばれる車体番号を改造すれば、タダ同然で仕入れた盗難車を目玉抜きで200万~300万円で売買できるのです。
盗難車の目玉抜きは海外バイヤーに流される
目玉抜きやニコイチで偽装された盗難車は、数か月のうちに海を渡り、アジアのどこかの国で元気に走ることになります。1980年代後半は日本車が世界中で絶大な人気があり、飛ぶように売れていました。
目玉抜きやニコイチで偽装された盗難車を、世界中のバイヤーが放っておくはずがありません。まずはソ連(現ロシア)、それからインドやパキスタン、バングラデシュが目玉抜きやニコイチで偽装された盗難車を買う顔ぶれです。彼らが1番望んでいたのは、目玉抜きやニコイチの盗難車。特にトヨタ・ランドクルーザーや三菱・パジェロなどは高額で取引されました。
現在は中国向けの貿易が盛んで、中国人バイヤーが表も裏も猛威を振るっている状況。海外へ出してしまえば捜査当局の手の届きにくい範囲。目玉抜きやニコイチの盗難車の販売ルートは、海外バイヤーへ流すのが1番安全な取り引きなのです。
■「事故車」おすすめ記事
無事故・無違反のSDカードには特典があった!!
訳あり物件を見抜くチェックすべきポイントとは
車を廃車するならパーツで小遣い稼ぎをしてから
■「盗難車」おすすめ記事
イモビカッターで狙われるプリウス盗難の手口
スマートキーも無効!?自動車盗難の最新手口
車の盗難防止策が100均アイテムで破られる!?
バイク盗難防止グッズを車内設置用にプチ改造
イモビライザーの専用キーは簡単に複製できる!?
■「カーセキュリティ」おすすめ記事
ナンバープレートの封印がゴムホースで外れる!?
車上荒らしが使うオリジナル解錠ツールを検証
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- 可搬式オービスの速度違反は15km/h未満は無視? - 2024年11月22日
- Catchyは仕事も私生活も役立つ文章生成サービス - 2024年11月21日
- NHKメッセージ消去の裏技「録画」が通用する理由 - 2024年11月21日
- 譲渡されたテレビのB-CASカードは申請が必要? - 2024年11月21日
- エンタメ制限突破に使えるVPNサービスはどこ? - 2024年11月20日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
盗難車がハーフカットされて密輸出される理由
盗難車を輸出した窃盗団が使った驚きの手口とは
盗難車「ハーフカット」「ノーズカット」とは?
解体された「盗難車」が輸出される国はどこだ?
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]