「あおり運転」をするとどんな交通違反になる?
2017年6月に高速道路上で発生したあおり運転による悲惨な事故は、まだ記憶に新しいところです。警察庁発表による2016年度のあおり運転の摘発件数7,625件。9割近くが高速道路で発生しています。はたして、あおり運転はどんな運転を指していて、実際にはどんな交通違反になるのでしょうか。
あおり運転は誰しも遭遇する可能性
2017年6月、神奈川県で発生したあおり運転による夫婦死亡事故は世間に衝撃を与えました。この事件は、被害者家族が乗車していたワゴン車を、容疑者が執拗に追いかけ進路妨害を繰り返した結果によるものです。
東名高速道の大井松田インターチェンジ付近の追い越し車線で前方に回り無理やり停車させ、そこへ後続の大型トラックが衝突。夫婦が亡くなるという大変痛ましいものでした。そして、容疑者を執拗な嫌がらせに駆り立てたのが、容疑者がパーキングエリアで身勝手な駐車をしていたのを被害者が注意したことに腹を立てたという些細なきっかけでした。
このことから、「ロード・レイジ」(路上の報復行動)という言葉も注目されることに。あおり運転やロード・レイジは、ドライバーなら誰しも遭遇する可能性のある交通トラブルといえるでしょう。
あおり運転を警察庁が厳罰化した
あおり運転とは「前方の車両に極端に車間を詰め、道を譲るように強要する」「クラクション・ハイビーム・パッシングなどで威嚇する」「強引な車線変更や幅寄せを繰り返して他車を妨害する」ような危険な運転を指します。
あおり運転による交通違反は「異常接近・あおり行為」は車間距離保持義務違反(道路交通法第26条)で、「クラクションなどの威嚇行為」は警音器使用制限違反・減光等義務違反(道路交通法第52・54条)です。
「横からの幅寄せ行為」は安全運転義務違反(道路交通法第70条)。「前方に回って急ブレーキ」は急ブレーキ禁止違反(道路交通法第24条)となります。
これらは道路交通法での摘発対象になりますが、事件をきっかけに警察庁は、2018年1月16日付けであおり運転を厳罰化。即時免許停止や、危険運転致死罪や暴行罪の適用を強化しています。
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ラジオライフ編集部
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