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JR路線にある「特定区間運賃」はどんな仕組み?

東京や名古屋・大阪の中心部から郊外へJR線に乗ると、距離の割に運賃が安いことがあります。これは、渋谷駅~横浜駅のように、JR東日本だけでなく他社路線にも乗れるエリアについて、JR側が競争力アップのために割安な「特定区間運賃」を設定しているためです。実際、特定区間運賃はどの程度お得なのでしょう。


JR路線にある「特定区間運賃」はどんな仕組み?

東京近郊では111区間に特定区間運賃

JR線の運賃は、料金計算用に設定された距離「営業キロ」で決まるのが基本です。営業キロのほかに、ローカル線には割増運賃を設定するため営業キロに一定係数をかけた「換算キロ」「擬制キロ」もあり、営業キロ・換算キロ・擬制キロを足し合わせた「運賃計算キロ」を元に運賃を計算します。

ところが、本州を営業エリアとするJR東日本・東海・西日本の3社には、「特定区間運賃」と呼ばれる運賃が設定されている区間があります。特定区間運賃が設定されるのは、東京・名古屋の都心部と周辺部分を結ぶ区間や京阪神を結ぶ区間で、共通するのは競合の鉄道会社路線があることです。

特定区間に設定されている場所は数多くあり、東京都心発着では111区間も存在。設定区間を詳しく見ていくと、新宿~八王子は京王線、東京~西船橋は東京メトロといった競合路線があり、その他京急・東急・京成・西武と競合するエリアに特定区間が設定されています。

JR3社の特定区間運賃は、いずれも通常に計算した運賃より安い設定です。その理由は、競合各社との料金差を埋めることが目的で、例えば上野駅~成田駅の場合、通常計算では1170円(交通系ICカード利用は1166円)ですが、特定区間に設定されているため運賃が940円(935円)となります。

JR側が割安になる特定区間運賃も存在

それでは、特定区間運賃を競合他社の運賃と比較した場合、JR利用の方が割安になるのでしょうか。実は、特定区間運賃であってもJR線利用の方が割高なケースがほとんどで、さきほどの上野~成田であれば京成上野駅~京成成田駅の運賃は850円(849円)と京成線利用の方が割安です。

そうしたなか、京急線と競合する区間に関してはJR東日本の方が割安となる区間が存在。例えば、品川駅~横浜駅の場合、JR東日本の特定区間運賃が300円(293円)に対し、京急線の運賃が310円(303円)となり、わずかながらJR利用の方が割安となるのです。

なお、JRとその他鉄道会社が競合するエリアでも、JR側が特定区間運賃を設定していない場所も存在。ひとつは、JR側の運賃が特定区間運賃ではカバーできないほど競合他社より圧倒的に高いパターンで、小田急線と競合する新宿駅~藤沢駅・新宿駅~小田原駅などが該当します。

逆に、JR線の方が元々安いため特定区間を設定していない区間も存在。JR西日本の大阪環状線内は大阪メトロと競合しますが、大阪駅~天王寺駅の運賃が200円なのに対して大阪メトロの運賃は280円。梅田から難波の移動についても、大阪駅~JR難波駅が200円なのに対し梅田駅~なんば駅は230円と割高です。

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ラジオライフ編集部

ラジオライフ編集部三才ブックス
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