アルコール分解薬はどれくらい効果があるか検証
厳罰化が進む飲酒運転。お酒を飲んで運転するのは絶対にNGですが、飲酒後のアルコールはなるべく早く分解して翌日に残したくないものです。というわけで、アルコール分解薬を飲み比べてみました。はたして、アルコール分解薬を飲むことで、アルコールが分解される時間は早くなるのでしょうか。
アルコール分解薬を摂取後の低下率
「飲んだら乗るな」「乗るなら飲むな」は常識。酒酔い運転なら5年以下の懲役または100万円以下の罰金、酒気帯びでも3年以下の懲役または50万円以下の罰金という、厳しい罰則が設けられています。
しかし、前日に飲んだお酒が抜けずに、うっかり飲酒運転…なんてケースもあるでしょう。そんな事態を回避するのに役立つのが、アルコール分解薬。ここでは、最速でアルコールを分解するクスリやサプリを計5種類、カラダを張って試しました。
実験方法は、30分程度かけてビール500ml缶1本程度を飲酒して呼気中のアルコール濃度を測定。その後、アルコール分解薬を摂取し、15分ごとの数値を記録します。摂取後2時間でのアルコール濃度の低下率を比較しました。アルコール検知器は、官公庁などでも採用される中央自動車工業の「ソシアックα SC-402」です。
アルコール分解薬なしの時の低下率
まずは飲酒後にアルコール分解薬を一切口にせず、自然にアルコールが分解される推移をチェック。30分程度で0.25mg/lを切りましたが、酒気帯びの規定値である0.15mg/l以下になるまでに2時間以上かかりました。低下率は60.0%です。
「オレンジジュース」に含まれる果糖は体内への吸収が早く、また各種ビタミンは二日酔いなどに効果があるといわれています。確かに飲んだ後はスッキリとして、酔いが覚めているように感じますが、何も飲んでいない時と比べて120分後の低下率は61.7%と、その差は微妙。今回の実験では大きな効果は得られませんでした。
「飲み会番長」は、アジア地域で古くから健康維持のために使われているという「アンフィス」という原料を使用した白鳥製薬の健康補助食品。オルニチン・牡蠣エキス・レバーエキスといったアルコール分解に効果的とされる成分が多く配合されていますが、低下率58.0%と今回検証した中では最も低い値となりました。
アルコール分解薬とは一見無関係
「しじみウコン肝臓エキス」は、しじみやウコンといった成分を配合。体内での消化吸収に優れた肝臓エキス(肝臓水解物)は「お酒の好きな方にとてもお勧め」とうたわれる、Amazonでも人気の商品です。結果は、摂取後にアルコール濃度が大きく低下。低下率は75.0%と、全商品中で2位という結果になりました。
「ペアA錠」は、皮膚や粘膜の維持を助けるビタミンB主薬製剤です。女性向けの肌荒れ対策として人気ですが、主成分のグルクロノラクトンが肝臓の機能を助ける働きをすることから、一部で「二日酔いにも効果がある」と話題。今回は期待したほどの効果は得られませんでしたが、低下率62.8%とわずかに基準値を上回りました。
「ミヤフローラEX」は、交通ジャーナリスト・今井亮一氏が、二日酔い防止のために活用しているもの。宮入菌が含まれた整腸消化促進のクスリということで、効能は便秘・軟便・食べ過ぎ・胃もたれなどです。アルコール分解薬とは一見無関係ですが、低下率は78.5%と今回、最も高い低下率を記録する結果となりました。
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ラジオライフ編集部
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