あおり運転のきっかけを作らないドライブ術とは
民生用ドライブレコーダーのパイオニアで、映像からさまざまな事故を解析する日本交通事故鑑識研究所の大慈彌拓也代表取締役。交通事故分析のプロに、あおり運転が起こる原因や対策を尋ねました。あおり運転のきっかけとなる本人の無意識の行為の危険性に対して、いかに意識的でいられるかが大切なのです。

あおり運転のきっかけを被害者が作る
ドライバーの中には、執拗に他車を攻撃して自分の力を誇示したいというタイプの人がいます。そういう異常者に遭わないために、他車にストレスを与えない運転を心掛けることがトラブルを避けるドライブ術の基本です。
あおり運転は、被害者がきっかけを作ってしまい、加害者がそれをやり返すパターンが多いようです。例えば、追い越し車線を制限速度なら継続走行しても問題ないと考えている方も少なくないと言われます。
追い越し車線を走り続けていると通行帯違反になりますが、そのルールを知らずに後続車の進行を防いでしまってあおり運転のきっかけを作っているケースもあるわけです。また、後続車がどれくらいのスピードで走っているのかを想像せずに車線変更をしてしまい、後続車にブレーキを踏ませるといったあおり運転のきっかけとなる行為もあります。
もちろん、後続車が速度違反をしていたとしても、自分は法定速度でちゃんと走っているから問題がないと言うわけではありません。クルマの流れを止める行為自体が危険行為で、違反でもあります。あおり運転のきっかけにもなるわけです。
あおり運転のきっかけを知らずに作る
そのように、知らずに自分であおり運転のきっかけを作っていることもあるのです。相手がカッとしやすいドライバーだったら、あおり運転のきっかけからトラブルに発展しかねません
最近は若年層でクルマのコミュニケーションを気にしない、知らないという人も多く、マイペースな運転が目立っているように感じます。とくに初心者は必要以上に長くクラクションを鳴らしがち。これもあおり運転のきっかけです。
あおり運転のきっかけを作らないように、一般的なクラクションの長さと意味を知っておきましょう。「プッ」という0.1秒のクラクションは「挨拶」。道を譲ってもらった感謝などの社会的エチケットと捉える傾向があります。
これが「プーッ」という0.3秒のクラクションになると「注意」の意味。接近に対して安全確保をするためといった注意と捉えるようになります。「プーッ」という0.5秒以上のクラクションは「威嚇」の意味。感情的で攻撃的に捉えられてあおり運転のきっかけとなります。特に初心者ドライバーはクラクションを長く鳴らしがちです。
また、車線変更の際に前が空いていたから入ったという運転手と、前を塞がれたという後続車では認識の違いがあります。こういった温度差があおり運転のきっかけになることもあるのです。
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ラジオライフ編集部

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