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日本でテロの可能性があるかを元公安警察が語る

日本をテロリストから守る警察。中でもテロ対策に関わるスペシャリストが公安部外事課です。元関係者に日本のテロ対策の裏側を聞いてみました。2016年には伊勢志摩サミット(三重県)、2020年には東京五輪など続々と国際イベントが控えています。日本でテロの可能性はあるのでしょうか。


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日本でテロの可能性があるかを元公安警察が語る

日本でテロの可能性はあるのか

国際イベントを控えてテロリストたちに狙われるリスクが今後増える中、日本でテロの可能性はあるのか、元警視庁公安部外事課警察官に話を聞きました。すると、イスラム国のような国際テロ組織の流入を防ぐことは非常に難しいと話します。

公安のテロ対策の歴史を振り返ると、1960年の日本社会党党首・浅沼稲次郎殺害事件に始まり、1960~1970年代の全共闘運動、1980年代の新左翼によるゲリラ闘争、1990年代のオウム真理教事件、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件に大きく分けられます。

全共闘運動は、セクトと呼ばれる新左翼グループのメンバーやアジトの監視・マークの徹底で未然に防ぐことも可能でした。また、オウム真理教は、宗教団体として内部で何を行っているのかを把握しづらい恐さがありましたが、国内の道場を監視対象にすることで対処できたのです。

しかし、イスラム原理主義組織のような国を越えてテロリストがいつやって来るか分からないタイプに対処するのは難しいでしょう。国を越えて来るテロリスト、特にイスラム国のようなインターネットを介して戦闘員をリクルートするような新タイプのテロ組織の情報把握は難しいからです。

日本にテロ組織入国の可能性は?

それではイスラム国の構成員が既に日本に入ってきている可能性はあるのでしょうか? 実際は、入ってきている可能性はゼロではありません。

日本の入管は割と厳しく、内閣情報調査室を通して、国際指名手配されているテロ組織のメンバー情報をCIAなどから逐次入手しています。情報が分かっている容疑者なら、顔認証して水際で止めるか入国させてマークを付けて泳がせるかします。

しかし、一般人が実は構成員だった場合、話は別です。把握しようがありません。また、1番恐いのは『ホームグロウン・テロ』のように、国内の人間がテロ組織に共鳴してテロを起こす事案です。国内でテロ組織に興味を抱く人間が、インターネットで過激思想に感染して事件を起こすことも考えられます。


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日本でテロがおこる可能性は低い

日本がイスラムテロ組織に狙われる可能性は欧米諸国に比べて極めて低いものの、テロ組織の思想に共鳴する人間の把握は難しいといわざるを得ません。

例えば、2008年の秋葉原無差別殺傷事件の犯人が、もしもイスラム過激派思想に共鳴していたらテロ事件になります。2015年のパリ同時多発テロ事件も宗教的バックボーンがあるかないかだけで、基本的には社会に鬱屈した感情を持つ人間による無差別殺人事件と見ることもできるのです。

しかし、現在サイバー犯罪に対処するスペシャリスト採用が急増しており、サイバーテロやテロリストたちのリクルートなどを把握するレベルはアップしています。

日本のテロを警戒して繁華街を避ける

2016年5月、世界7か国の代表が集まる伊勢志摩サミットが開催されます。元公安関係者は最後に警鐘を鳴らしました。

日本でテロのターゲットとして、サミット会場を狙われる可能性は限りなくゼロだと思います。しかし、本気で用心するならテロを警戒してしばらくは東京・六本木など欧米の外国人も多い繁華街は避けた方が無難でしょう。

日本人には知られていませんが、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件後、各国大使館は在留外国人に外出自粛令などを出していました。日本でテロが発生する可能性は低いものの、テロ事件が起こった直後に不用意に繁華街に近づくのは避けた方がよいでしょう。


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日本でテロ分子は見つかっていない

イスラム国が日本でテロを起こす可能性はあるのか、テロ組織や国際情勢に詳しい軍事ジャーナリスト・黒井文太郎氏にも話を聞きました。イスラム国で日本人が注意すべきは海外、とくに東南アジアです。

日本でも2014年に大学生がイスラム国と接触を図ったことが話題になりました。あの大学生の行動は思い付きのようですし、イスラム過激派を日本から送り出すネットワークが存在するという話でもありません。日本人がイスラム国の思想に染まり、テロリストになる可能性はまずないでしょう。

また、日本ではイスラム系移民社会が小規模なため、テロの可能性はかなり低いです。公安は、モスクやハラール食料品店への巡回や戸別訪問などを行うなど総当たりで調査を行っています。しかし、日本でテロ分子は1人も見つかっていません。

日本でのテロより海外にいる日本人

警戒すべきは、日本でのテロより海外にいる日本人が狙われるケース。イスラム教徒がいるエリアでは、異教徒である外国人が標的になります。例えば、東南アジアでイスラム国によるテロはおきていませんが、2016年からは頻繁に起こるでしょう。

特にイスラム過激思想の反感を買うような場所は危険です。インドネシアやマレーシアのリゾート地には近付かないのが賢明でしょう。

日本は有事の際の情報収集能力が非常に弱く、現在国は新しい体制作りを進めています。2015年12月に、テロ情報を集める「国際テロ情報収集ユニット」が発足したばかり。まだまだ安心からは程遠い状態です。

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