ネットの活用法や便利なアプリ、お得な買い物テクニックなど知って得する情報を毎日更新しています。

治具メタルとは低温で融ける不思議な金属

子ども向けの推理小説でよく見かけるのが、凶器として使った氷が融けて跡形もなく消え去るトリック。氷が蒸発すれば、凶器が見つからなくなるという話です。この世には、100度以下の低温で融ける金属「治具メタル」が存在します。小説のトリックなど荒唐無稽なものも含め、融ける金属の 治具メタルの使い道を考えてみました。


治具メタルとは低温で融ける不思議な金属


治具メタルは熱を加えると液状に

ネット通販サイトを探すと、低温で融ける金属が「治具メタル」という名称で売られています。「治具」とは、金属加工などで作業位置を指示する器具の総称で、この融ける金属がガイドラインにうってつけのようです。

約70度の熱を加えると融けて液状になるのが「治具メタル70度」。治具メタル70度は1kgで15,000円程度と高価です。治具メタルには融点開始温度別に「47度」「64度」「70度」「90度」などいくつか種類があり、価格も若干異なります。

MITのロバート・ウィリアム・ウッド博士が発明した70度で融ける「ウッドメタル」の組成は、ビスマス50%、鉛26.7%、錫13.3%、カドミウム10%。「治具メタル70度」もこれに近いものと考えられます。


治具メタルでカギを複製してみた

実際に治具メタルを手にしてみるとずっしりと重く、見た目も硬度も金属そのもの。にもかかわらず、治具メタルを鍋に入れてコンロで火にかけると、即座にハンダのように融け出し液体状になります。常温に戻すとすぐに元に戻るのも治具メタルの特徴でしょう。

治具メタルは融かせば薄く延ばせるので、スーツケースにこっそり忍び込ませることもOK。治具メタルは熱湯で融かして棒状に固めたり、先端を尖らせることも可能です。治具メタルを再び薄っぺらな状態にすると、推理小説のように凶器が見つかりにくくなるかもしれません。

この治具メタルを使ってドアの合鍵は複製できるでしょうか。実際に型取りして治具メタルで複製したカギは、そのままだとバリがあるので削って仕上げます。しかし、治具メタルで作った合鍵はカギ穴に収まったもの、硬度や粘性が足りずに折れてしまいました。

■「DIY」おすすめ記事
ダイソーのイヤホンを高級機並みに変える裏ワザ
ダイソーの100円工具で注目したい5アイテム
100均のナイトライトを改造して自動点灯させる
使えなかったエネループが100均の充電器で復活
100均の充電池を2年間使い続けた結果とは?
9V電池が何回も使える006P型充電池がオススメ
赤外線カメラに改造されたLUMIXを使ってみた
防犯カメラの設置を自力でするための注意点とは
ゲームボーイをブラックカラーの大人仕様に改造
ミニファミコンを自分好みにソフト入れ替え改造

この記事にコメントする

あわせて読みたい記事

  • 国内メーカー初のメタルテープはTDKから発売
    国内メーカー初のメタルテープはTDKから発売

  • オススメ記事

    逮捕者も出た「モザイク破壊」とはどんな技術?

    2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]

    最新AI技術を駆使した「モザイク除去」の到達点

    モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]

    LINEのトーク内容を盗み見する方法とその防衛策

    圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]

    盗聴はアプリを入れればできる

    盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]

    チョコボールのエンゼルを見分ける方法

    おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]