NHKプラスは登録しないで見る方法はあるのか?
NHKが本格的にネット放送を行う「NHKプラス」のサービスが、この2020年4月から始まりました。NHKプラスは地上波放送をリアルタイムで見られるだけでなく、1週間分までさかのぼり視聴する機能もあるためより便利になります。しかし、NHKプラスを見るにはNHK受信契約と利用登録の両方が必要です。NHKプラスは利用登録しないで見る方法や受信契約なしで見る方法はあるのでしょうか。

NHKプラス登録しないで見ることは可能
インターネット経由でNHK地上波テレビ放送を同時視聴できる「NHKプラス」が、2020年4月1日から本サービスを開始しました。NHKプラスの放送時間は毎日6~24時の18時間が基本で、Eテレのアニメなど一部番組は対象外。また、NHKプラスの内容は東京で放送されている番組となり、その他の地方局の番組には対応していません。
利用登録せずにNHKプラスのWebサイトへアクセスしても、総合テレビとEテレをチャンネル切り替えで見ることはできます。しかし、NHKプラスを利用登録しないで見ると画面内にテロップが表示され、完全な形で見ることができません。
すなわち、NHKプラスは利用登録しないで見ることは可能。NHKプラスの利用登録なしだと、放送中の総合テレビとEテレの番組に「Webサイトから登録手続きをすると、このメッセージは表示されなくなります」というテロップが表示されます。
NHKプラス登録しないで見ると出るテロップ
NHKプラスを登録しないで見ると表示されるテロップは、NHKのBSを受信契約なしに見ていると表示されるメッセージと同様に、画面の4分の1程度を覆うもの。NHKプラスを登録しないで見る方法は、決して快適とは言えません。
NHKプラス登録しないで見ると表示されるテロップを消して視聴するためには、NHKと受信契約を結んだ上で別途、利用登録が必要。NHKプラスの利用登録1件につき、パソコン・スマホなど合計5台まで視聴可能となります。
そして、NHKプラスに利用登録すると、過去1週間までさかのぼり番組を見ることができる「見逃し視聴」が利用可能になるのです。ところが、このNHKプラスの利用登録手続きはかなり面倒な仕組みなのでした。
NHKプラス利用登録にお客様番号不要
NHKプラスの利用登録には、Webサイト上からまず連絡先に使用するメールアドレスを入力。次に、NHKプラスから返信されたメール内にかかれたURLにアクセスし、IDとパスワードの登録を行います。この際、受信契約を結んだ家族の氏名と住所もNHKプラスに入力が必要です。NHKプラスは「お客様番号」は入力しなくても利用登録の手続きはできます。
ID・パスワードの登録が完了後にログインすれば、そのままNHKプラスを制限なしで利用可能になりますが、実はこれでNHKプラスの利用登録手続完了というわけではありません。というのも、NHKプラスは利用登録後1~5週間で受信契約者へ届くはがきに書かれた「確認コード」を入力する作業があるためです。
NHKプラスは、確認コードを入力せず一定期間放置するとテロップ付きの画面へ戻る、とアナウンスしています。NHKプラスが利用登録するだけで何段階も手順を踏むのは、受信契約の有無を確認してから登録を認めるためですが、ネットだけで手続きが完了するような仕組みにすることもできたはず。NHK利用登録手続きの使い勝手は悪いといわざるをえないでしょう。
NHKプラス登録しないで見る方法
利用登録に何段階も手順を踏むNHKプラスですが、利便性向上のため、2022年4月1日からテレビ向けアプリのテストサービスがスタート。テストサービス期間中は、NHKプラスを利用登録しないで見ることができました。
しかし、残念ながら2022年7月1日にNHKプラスのテレビ向けアプリの正式版がリリース。NHKプラスのテレビ向けアプリもログイン操作が必要になりました。すなわち、NHKプラスを利用登録しないで見る方法が消滅してしまったのです。
一方で、2022年7月14日には、完了までに数週間かかっていたNHKプラスの利用登録に「仮登録」の受付が開始。IDを兼ねたメールアドレスとパスワードを先に入力すれば、すぐに「仮登録」ユーザーとしてNHKプラスの各機能を利用できるようになっています。
NHKプラス登録しないで仮登録で見る
NHKプラスの仮登録ログインの有効期間は1か月です。NHKプラスの各機能を引き続き利用するには、1か月の有効期間中にマイページからNHKプラスの本登録申込みを行わなければなりません。
また、NHKプラスの仮登録ログインで見逃し視聴などがの楽しむことはできますが、動画再生の冒頭15秒ほど「1か月の有効期間中に本登録申し込みをお願いします」というテロップが画面の1/4に表示されます。
NHKプラスの本登録に、受信契約者の氏名と住所が必要なのは通常の利用登録と同じ。NHKプラスの本登録は、入力した情報を元に受信契約が確認でき次第、登録完了のお知らせハガキが届く仕組みです。
なお、NHKプラス上ではログインして本登録の申し込みをするとテロップがなくなる旨の告知がされています。しかし、NHKプラスでログインして本登録申し込みをしただけでは仮登録のテロップは消えませんでした。
NHKプラスに利用登録したIDとパスワード
なお、NHKプラスは利用登録すれば、パソコンやスマホアプリ、テレビアプリで視聴することが可能。NHKプラスをパソコンのブラウザで視聴するなら、番組再生画面の右上に表示される「ログイン」から利用登録したIDとパスワードを入力します。
スマホアプリで視聴する場合は「設定」→「ログイン」とタップして、NHKプラスに利用登録したIDとパスワードを入力。NHKプラスをテレビアプリで視聴する場合は、左のメニューバー下部にある「ログイン」を選択します。
そして、NHKプラスの画面に表示された二次元コードをスマホやタブレットで読み取るか、URLにアクセス。NHKプラスに利用登録したID・パスワードとともに、画面に表示される連携コードを入力してログインしてください。いずれの視聴方法でもNHKプラスに利用登録したIDとパスワードでログインを一度していれば、ログインはスキップされます。
NHKプラス利用登録で使える番組視聴アプリ
NHKプラスに利用登録して使えるアプリは、iPhone/iPad向けのほか、Android向け、AmazonのFireタブレット向けを用意。加えて、NHKプラスのテレビ向けアプリも利用できます。
パナソニックのビエラなどのスマートテレビでは、NHKプラスのテレビ向けアプリを一覧から選ぶだけで利用可能です。Android TV OS搭載のテレビでは、Google PlayストアでNHKプラスをインストールします。
このほか、Amazon Fire TV Stick、Chrome Cast with google TVなどの外付けデバイスでも、NHKプラスに登録したIDとパスワードログインして番組視聴が可能。それぞれNHKプラスのテレビ向けアプリをインストールして利用します。
NHKプラス利用登録で地方のニュース番組
受信契約なしや利用登録しないで見ることのできないNHKプラスは、基本的には東京発の番組を中心に構成。しかし、NHKの方針で最近は地方発の番組配信を拡充中で、2022年10月3日より11地方放送局のニュース番組の配信を開始しました。これまで、NHKプラスでは札幌・仙台・東京・大阪・名古屋・広島・福岡の地域ニュースを配信しており、新たに追加された11地方放送局と合わせ18エリアのニュースが利用登録することで視聴可能になります。
当初は利用登録しないで見ることができたNHKプラスは、2020年4月1日のサービス開始時点では関東4都県エリア向け放送のみを配信し、地方放送局が制作する番組は配信対象外でしたが、2021年3月より地方放送局の番組配信を拡充。ニュース番組以外については、受信契約なしや利用登録しないで見ることのできないNHKプラスは多くのローカル番組が視聴可能となっています。
一方、受信契約なしや利用登録しないで見ることのできないNHKプラスはニュースについてはローカル番組の配信対応は遅れていたものの、今回の配信拡大により関東甲信越エリアの長野・新潟・山梨・群馬・茨城・栃木の各県、関西エリアの京都・兵庫・和歌山・奈良・滋賀でそれぞれ夕方18時台に放送されるローカルニュース番組が視聴可能となります。
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ラジオライフ編集部

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