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AMラジオで夜になると中国語が聞こえてくる理由

2014年にスタートした「radikoプレミアム」によって、電波では受信できない全国のラジオ局の番組を、クリアな音で聞きけるようになって早8年。既にラジオの「遠距離受信」は番組を聞くものではなく、受信地を選び、受信テクニックを駆使して遠方からの電波をキャッチする、ラジオマニアの“古き良きたしなみ”になっています。


AMラジオで夜になると中国語が聞こえてくる理由

AMラジオ放送局もFM波を送信している

そうなると、遠距離受信を知らない人もいることでしょう。そこで、ラジオの遠距離受信に必要なAM波の電波が、遠くまで飛んで行く仕組みをおさらいします。

FM補完放送が始まり、AMラジオ放送局もワイドFMと呼ばれるFM波を送信していますが、まだまだAM波は健在です。AM波はkHzの単位で表記される531~1602kHzの電波で、周波数上での分類は「中波帯(MF)」になります。そのため、同じAMモードを使う短波放送と区別するために、中波放送とも呼ばれます。

AM波は周波数が低いので、電波の波長が長くなります。このメリットは遮蔽物を回り込んで届くことです。主要な送信所からは、5k~500kWという強い出力で発射されるので、地表面や海面を伝わって隣県だけではなく、その先まで飛んで行きます。

これは昼間の地表伝搬で、夜間になると一変し、電波は格段に遠くまで飛ぶようになり、受信環境によっては1,000kmを超えることもあるのです。こんなことが起こるのも、AM波の伝搬特性と地球の大気圏の構造が深く関係しています。

AMラジオ放送で中国語が聞こえてくる

地表と宇宙の間には大気圏があり、そこには複数の電離層が存在。これらの電離層には異なる特性があって、電波を減衰&透過させたり反射したりします。空に向かったAM波は、D層によって送信電力が減衰されるため、急速に弱くなって消えてしまいます。AM波は大出力にものをいわせて、地表伝搬で飛んで行くのです。

これは太陽の出ている日中の伝搬です。西の空に太陽が落ちて夜になると、D層の減衰力が急激に弱まってAM波は送信電力を維持したまま、D層を突き抜けて行きます。

そしてD層の上にあるE層に到達。E層にはAM波を反射させる特性があるので、AM波を地表へと跳ね返すのです。角度よく反射すると、AM波は1,000kmを超える距離まで電波が到達します。

夜になると地元局のAMラジオ放送にノイズが増えたり、韓国語や中国語が聞こえてくるのは、E層の反射によるためなのでした。

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ラジオライフ編集部

ラジオライフ編集部三才ブックス
モノ・コトのカラクリを解明する月刊誌『ラジオライフ』は、ディープな情報を追求するアキバ系電脳マガジンです。 ■編集部ブログはこちら→https://www.sansaibooks.co.jp/category/rl

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