JR東日本が発行する「odeca(オデカ)」とは?
JR東日本が発行する「Suica」は、数ある交通系ICカードのなかでもっとも使い勝手がよいともいわれ、発行枚数も全国No.1です。一方で、JR東日本はSuicaとは別に「odeca」という交通系ICカードも発行中。Suicaとは逆に、odecaは使える路線がとても少なく、全国各地どころか同じ会社のSuicaエリアですら使えないのです。
odecaはBRT路線専用の交通系ICカード
交通系ICカードのひとつ「odeca(オデカ)」は、JR東日本が気仙沼線の前谷地駅~気仙沼駅・大船渡線の気仙沼駅~盛駅で運行中のBRTで利用可能なものです。BRTは「Bus Rapid Transit(バス高速輸送システム)」の略で、専用道路を整備してそこへバスを走らせるという運行方式になります。
元々、気仙沼線・大船渡線のBRT区間には鉄道が走っていましたが、2011年3月の東日本大震災により多くの区間が崩壊。鉄道での復旧に多額の費用がかかることから、より低コストで整備できるBRTが選ばれたという経緯があります。また、BRTではあるものの、専用道路を走る区間は一部に留まっています。
気仙沼線・大船渡線のBRT区間へodecaが導入されたのは2013年8月のことで、当初この区間で使える交通系ICカードはodecaのみでした。しかし、2015年3月14日からはBRT区間はSuicaをはじめとする全国相互利用対応の交通系ICカードも利用可能となっています。
試験的にodeca利用の実証実験を実施
逆に、odecaをSuicaやPASMOなどの路線で利用することはできず、Suicaならショッピング利用でポイントがたまるJR東日本のキオスク・駅ビルにも非対応。また、odecaのような特定路線専用の交通系ICカードの多くは運賃割引やポイントプログラムを実施していますが、odecaにはそれもありません。
対応路線が限られおトク度も低いodecaは、少なくとも観光目的で訪れる人には使い勝手が悪い交通系ICカードといえます。ただし、気仙沼線・大船渡線のBRT区間で定期利用にはodecaのみが対応しているため、沿線で通勤・通学をする人はodecaしか選択肢はありません。
なお、2019年6月1日から2021年3月までの予定で、岩手県交通の路線バスのうち盛岡中心市街地区間について試験的にodeca利用の実証実験が行われています。実験の結果を受けて、岩手県交通の路線バスがodecaを本格導入することになれば、その利便性が大きく向上するでしょう。
■「交通系ICカード」おすすめ記事
バス利用で勝手にポイント還元「バス特」とは?
Suicaは何のカードでチャージするのが一番お得?
Suica付きビューカードで一番お得なのはどれ?
東日本以外でもビックカメラSuicaカード最強説
Suicaで新幹線に乗る方法はどれが一番おトク?
■「交通」おすすめ記事
新幹線自由席は偶数号車に並べば座れる確率アップ
アイドルファンによる新幹線キセルの手口とは?
電車事故で安全なのはパンタグラフが付いた車両
キセル乗車の一団が一網打尽となった手口とは?
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- レンタカーの利用で得するクレジットカードは? - 2024年10月4日
- TVerに課金要素はないので会員登録するのが正解 - 2024年10月3日
- LINEでメッセージ送信取消できるリミット24時間 - 2024年10月3日
- 450日間利用がないと自動解約されるETCサービス - 2024年10月3日
- Oliveフレキシブルペイ会員は渋谷に無料休憩所 - 2024年10月2日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
odeca(オデカ)とは利用エリアが狭い交通系ICカード
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]
窃盗事件の大半を占めているのが「空き巣」。しかも、空き巣被害の半分以上は住宅が狙われたものです。アナタの家も知らぬ間に泥棒たちに目を付けられている空き巣被害の予備軍かもしれません。空き巣被害に[…続きを読む]