odeca(オデカ)とは利用エリアが狭い交通系ICカード
JR東日本が発行する交通系ICカード「Suica」は、交通系ICカードの基準的存在となっているため、鉄道・バスだけでなく幅広いジャンルで利用可能です。ところが、JR東日本はSuicaとは逆に「もっとも利用範囲が狭い」ともいえる交通系ICカード「odeca(オデカ)」も発行中。こちらはJR東日本路線のほとんどで利用できないのです。

odecaはBRTの2路線のみで利用可能
JR東日本が発行する交通系ICカード「odeca」は、同社路線のうち気仙沼線の前谷地~気仙沼駅、大船渡線の気仙沼駅~盛駅で運行するBRT各駅が利用可能エリア。odecaはSuicaと異なり、交通系ICカードの全国相互利用には未対応。同じ会社のSuicaエリアですら利用できません。
JR東日本が、なぜBRT路線にSuicaではなくodecaを採用したかは不明ですが、BRT路線の運賃計算が特殊なことも事実。BRT路線とJR東日本の鉄道路線を乗り継ぐ場合、鉄道区間とBRT区間の運賃は別々に計算して合計する仕組みです。
odecaのサービスが開始されたのは2013年8月で、当初BRT路線で利用できる交通系ICカードはodecaのみでした。ところが、2015年3月からBRT路線でも全国相互利用サービス対応の交通系ICカードも利用可能になりました。一方、odecaが利用できるのはBRT路線に限られたままです。
odeca定期券にBRT路線の定期券は統一
通常、「片利用」と呼ばれるodecaのような交通系ICカードの場合は「自社の交通系ICカードを利用するとポイントが貯まる」あるいは「地域店のショッピングで優遇がある」といったサービスが付帯しています。ところが、odecaにはポイントサービスはなく、ショッピングに関しては利用自体ができません。
一方、BRT路線の定期券に関しては、紙の定期券は発行されずodeca定期券に統一されています。そのため、通勤・通学にBRT路線を利用する人はodecaが必須なものの、その他の利用客にとってはコンビニでも利用可能なSuicaなどの方がodecaより使い勝手がよい状況となっているのです。
とはいえ、odecaのエリア拡大につながる動きも過去にあり、2019年6月1日から岩手県交通の一部バス路線でodecaの実証実験がスタートしました。しかし、岩手県交通はodecaではなくSuicaも内蔵する地域連携ICカード「Iwate Green Pass」の導入を決定。odeca利用は、2021年1月末までで終了しています。
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ラジオライフ編集部

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