違法動画の監視システムすり抜けに使われる手口
YouTubeでは違法動画の監視システムである著作権管理ツール「Content ID」が稼働中。違法にアップロードされた動画を常に監視しています。とはいえ、YouTubeではいまだに違法動画を見かけることもしばしば。監視システムをすり抜ける手法が編み出され、今日も違法動画がアップされ続けているのです。
Content ID回避にワイプ風に加工する
Content ID回避に使われる手口に「ワイプ風の加工を施す」があります。動画の一部に別窓を設け、その中に別の映像を入れる方法です。削除逃れの定番ともいえる手法で、このワイプ加工を施すことでContent IDのチェックを回避できるといわれています。
「簡単にYouTubeで稼ぐ!」などと、うたっている情報商材でも紹介されている手口がこれ。「PowerDirector」などの動画編集ソフトを使えば、確かに誰でも簡単に作成できます。
中には、4画面を3分割した上に、ロゴなども加えた手の込んだ手法も見かけます。もちろん、いくら加工しても著作権法には抵触しているため権利者が申請すれば削除されます。
Content ID回避に再生速度を変える
Content ID回避に使われる手口に「番組を切り貼りして独自編集」があります。動画の前後に別の映像を加えたり、オリジナル映像そのものに簡単な加工を施したりすることで、Content IDに別の動画だと誤認させるのもよくある手です。
定番なのが番組の最後に再び同じ番組を結合するもので、これは「AviUtl」などの動画編集ソフトを使えば、無料でできてしまいます。また、あえてオリジナルの映像の一部を拡大したカットを一定間隔で挿し込み、違う番組に偽装するのもよく使われる方法です。
Content ID回避に使われる手口に「再生速度を変える」もあります。映像や音声を2倍のスピードにしたり、逆に速度を落とすのもContent ID対策です。
Content ID回避に音声データをいじる
人気アーティストのライブ映像や音楽番組、ラジオ番組の音声動画などでよく用いられる手法で、速度を変えることで同一ファイルとして認識されなくなるといいます。
実際、2019年に放送された某音楽番組の動画も0.5倍速加工で公開されていました。それでは視聴が困難と思いきや、YouTubeのプレーヤーには再生速度を変更する機能があります。ここで0.25~2倍に調整すればよいというわけです。
Content ID回避に使われる手口に「音声データをいじる」もあります。番組の音声データに細工を施すことで、Content IDの監視を回避する方法です。
わざと雑音を加えたり、映像と音声を少しだけズラしたりする手法で、これもAviUtlなどの動画編集ソフトにて容易に行えます。また、動画の一部分だけをわざと無音化しているケースもあるようです。
■「違法」おすすめ記事
違法ダウンロードの境界線を一問一答でおさらい
動画をダウンロードする際のボーダーラインとは
■「動画」おすすめ記事
中国No.1アクセスを誇る動画サイトの魅力とは
動画共有サイトの違法と合法の境界線はどこ?
動画共有サイトはどのブラウザを利用する?
デスクトップキャプチャーで見きれないを防止
AG-デスクトップレコーダーの使い方と設定法
デスクトップキャプチャーソフト4種を徹底比較
動画配信サービスの無料トライアル期間まとめ
海外動画サイトの視聴エリア制限を突破する方法
YouTube動画をソフトを使わずにダウンロード
動画配信サービス無料期間は無限に繰り返せる?
ラジオライフ編集部
最新記事 by ラジオライフ編集部 (全て見る)
- 中華製の野良スマホゲームの怪しい実態を調査 - 2024年12月3日
- NHK沖縄放送局だけ県庁所在地名でないのはなぜ - 2024年12月3日
- 街中に溢れる盗聴波を探すときに必要な機材は? - 2024年12月3日
- テキストからダイアグラムを生成できるGPTsとは - 2024年12月2日
- プロジェクターならNHK受信料が不要になる理由 - 2024年12月2日
この記事にコメントする
あわせて読みたい記事
iDキャッシュバックのポイント還元率がアップ
ダークウェブへ個人情報流出したかチェック方法
YouTubeの監視「Content ID」をすり抜ける手口
YouTubeの監視システム「Content ID」の仕組み
オススメ記事
2021年10月、ついに「モザイク破壊」に関する事件で逮捕者が出ました。京都府警サイバー犯罪対策課と右京署は、人工知能(AI)技術を悪用してアダルト動画(AV)のモザイクを除去したように改変し[…続きを読む]
モザイク処理は、特定部分の色の平均情報を元に解像度を下げるという非可逆変換なので「モザイク除去」は理論上は不可能です。しかし、これまで数々の「モザイク除去機」が登場してきました。モザイク除去は[…続きを読む]
圧倒的ユーザー数を誇るLINEは当然、秘密の連絡にも使われます。LINEの会話は探偵が重点調査対象とするものの1つです。そこで、探偵がLINEの会話を盗み見する盗聴&盗撮テクニックを見ていくと[…続きを読む]
盗聴器といえば、自宅や会社など目的の場所に直接仕掛ける電波式盗聴器が主流でした。しかし、スマホ、タブレットPCなどのモバイル機器が普及した現在、それらの端末を利用した「盗聴器アプリ」が急増して[…続きを読む]
おもちゃの缶詰は、森永製菓「チョコボール」の当たりである“銀のエンゼル”を5枚集めるともらえる景品。このおもちゃの缶詰をもらうために、チョコボール銀のエンゼルの当たり確率と見分け方を紹介しまし[…続きを読む]