中古ミラーレスを赤外線カメラに改造する方法
軍事利用から古文書研究まで、あらゆるジャンルで利用されるナイトビジョン(赤外線カメラ)。最近ではドラレコや国際空港の滑走路や誘導路の点検業務などでも活躍しています。そんな実用性の高い赤外線カメラを、安価な中古のミラーレスカメラを改造して自作してみましょう。

中古ミラーレスを赤外線カメラに改造
今回赤外線カメラのベースにしたのはパナソニックのミラーレス一眼「LUMIX DMC-GF3」。有効画素数1,200万画素と今となってはスペックが低めですが、流通量も多く安価で購入できます。ヤフオク!では標準レンズ込みで約1万円ほどです。
赤外線カメラ化の改造に用意するのは、富士フイルムの赤外線透過フィルター「IRフィルター82」(1,500円)です。このほか、100均の赤外線改造LEDライトを用意しておきます。
中古ミラーレスを赤外線カメラ化する改造作業は、まずカメラの三脚座周りのネジを4本、両サイドを2本などすべてのネジを取り外します。フラッシュをポップアップさせるとケースを分解できます。
赤外線カメラ改造で暗闇が明瞭に映る
裏パネルには液晶モニター、ジョグダイヤルのフィルムケーブルがあるので慎重に作業。基板上のネジを2本、CMOSユニットのフィルムケーブルをすべて抜き取ります。表パネルとCMOSユニットをつなぐネジを3本取り外して完全分解です。
さらにCMOSユニットを固定しているネジを3本外したらCMOSセンサー単体のみの状態にします。ここでCMOSセンサーの表面に貼られたIRカットフィルターを取り外す作業。パネルと同じ大きさ(厚さも揃えるとAFが利用できる)に切ったIRフィルターを、接着剤や強力両面テープで光が漏れないように固定します。
あとは分解と逆の手順で元に戻し、通電確認→動作確認で赤外線カメラ化の改造は終了です。なお、IRカットフィルターを取り外しているので、埃除去機能は使えなくなります。その点は覚えておきましょう。これで暗闇でも赤外線ライトを照射すると、明瞭に映るようになるのです。(文/ToyBox)
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ラジオライフ編集部

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