ソニーのナイトショット事件以降のハンディカム赤外線制限を解除

元盗撮師の男へのインタビューで盗撮に手を染めたきっかけを尋ねたところ「ソニーのハンディカム発売」と回答しました。ソニーのナイトショット機能を搭載した透視できるハンディカムは裏グッズの代表格かもしれません。ナイトショット機能をONにすると、ソニーのハンディカムは赤外線カットフィルターがOFFになり、赤外線透視撮影が可能になるシロモノです。

ソニーのハンディカムのナイトショットで赤外線透視撮影

1998年春にリリースされたソニーの8mmビデオカメラ「CCD-TRV85K」は、ナイトショット機能を搭載したハンディカム。ナイトショット機能を搭載した当時のハンディカムの価格は162,740円でした。1998年、本機に加え「CCD-TRV95K」「CCD-TRV45K」「CCD-TR280PK」と計4モデルのナイトショット機能を搭載したハンディカムがリリースされました。

これらのハンディカムは、暗い場所でも撮影できるナイトショット機能を搭載した機能が最大の特徴。ナイトショット機能をONにすると、ハンディカムは赤外線カットフィルターがOFFになって赤外線透視撮影が可能になります。ソニーのナイトショット機能は本来、夜間にライトなど当てられない野生動物の観察などで、暗視撮影をするためのハンディカムの機能でした。

しかし、太陽光の元でソニーのハンディカムのナイトショット機能を使うと、可視光線よりも波長が長くて直進性が高い赤外線は、衣服を透過して肌の表面で反射。ソニーのハンディカムのナイトショット機能は、独特の仕上がりの赤外線撮影ができてしまうと、いらぬ注目を浴びるハメになったのです。

ソニーのハンディカムのナイトショット透視事件

実際に暗室でソニーのハンディカムのナイトショット機能で赤外線撮影を実験してみると、赤外線投光器の光が当たっているところは、暗闇でも文字をクリアに映すことができました。さらに、昼間に屋外でソニーのハンディカムのナイトショットを起動してみると、若干ノイズが混じっていますが、赤外線撮影で衣服を透視できることが分かります。

こうして発売から半年程度で、ナイトショット機能を搭載した赤外線撮影できるソニーのハンディカムはすべて発売中止に…。しばらくしてROMが書き換えられたバージョンが再販。これがソニーのハンディカムのナイトショット透視事件です。

ソニーのナイトショット透視事件以降、日中にソニーのハンディカムでナイトショットの赤外線撮影をするとハレーションを起こし画面が真っ白に…。日中はソニーのハンディカムのナイトショットではまともに赤外線透視撮影できなくなるという対策が施されました。

ソニーのハンディカムのナイトショットで改造を施す

こうして、ソニーのナイトショット機能付きのハンディカムは、日中の赤外線透視撮影が制限されるようになったのです。実際、1998年夏以降のソニーのハンディカムでナイトショットの赤外線透視撮影実験すると、太陽光の元ではハレーションが起き、画面全体が白く飛んでしまいました。

ただし、ソニーのナイトショット機能付きのハンディカムで赤外線透視撮影がまったくできなくなったわけではありません。じつはレンズに減光フィルターを装着する改造で、ソニーのハンディカムのナイトショットでの赤外線透視撮影での白飛びは抑えることが可能です。

実際、ソニーのナイトショット機能付きのハンディカムのレンズに減光フィルターを装着する改造で、赤外線透視撮影を検証したところ、白飛びは制御可能でした。なお、赤外線透視撮影の検証では、ソニーのハンディカムの赤外線撮影にナイトショット専用の「屋外用赤外線透視フィルター TG30シリーズ」を使用しました。

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