駐車違反は「故障中」の貼り紙で見逃されるか?
駐車違反の取り締まりの主役は緑色の制服を着た「駐車監視員」です。警察と委託契約を結んだ業者に雇われて指定区域を巡回。駐車違反のステッカーを貼っていきます。そこで、駐車監視員にステッカーを貼られにくくするために「故障中」の貼り紙をすると、駐車違反は見逃してくれるのでしょうか?

故障で禁止場所へ停止しても駐車違反
駐車違反に「故障中」の貼り紙に効果があるかどうかは、道路交通法の「駐車」の定義を見れば明らかです。駐車の定義は「車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること」(道交法第2条第1項第18号前段)となっています。
すなわち、たとえ故障であっても禁止場所に停止すれば駐車違反ということです。また、故障中であれば普通はレッカー車が来るまで待つもの。貼り紙をしてドライバーがどこか行くのはおかしな話でしょう。
本当に故障で止まってしまい、どうしてもその場を離れなければならない場合は、その旨を警察に正直に連絡するのが得策です。そうすれば、見逃してもらえる可能性があるかもしれません。
駐車違反ステッカー剥がす権限がない
なお、駐車監視員が取り締まるのは、運転者が離れて直ちに運転することができない状態の駐車違反。これを「放置車両」といいます。放置車両とは、運転できる者が車内またはすぐそばにいないということです。
用事を済ませてクルマへ戻ったら駐車監視員がフロントガラスにちょうど駐車違反ステッカーを貼ったところというケースもありえます。やむをえず駐車した事情を説明し、駐車違反ステッカーを剥がしてもらえるのでしょうか。
駐車違反ステッカーを貼ったということは、駐車監視員が放置車両であることを現認したということ。3~5分といわれる規定の時間で確認しています。駐車違反ステッカーの貼り付けをもって確認業務が終了となるのです。
そして、いったん貼ってしまった駐車違反ステッカーを剥がせるのは、そのクルマの運転者や管理者のみです。駐車監視員には、いったん貼った駐車違反ステッカーを剥がす権限がありません。いずれにしても、駐車違反は迷惑行為。交通ルールをしっかり守りましょう。
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ラジオライフ編集部

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