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スマートICはなぜ「ETC」でも一旦停止が必要?

高速道路のETC専用IC「スマートIC」は、ここ10年で急激に増えています。スマートICが近くにあれば、遠くのICまで大回りせずに済んで便利ですが、ETCゲートの前で一旦停止する必要があるのは面倒なところ。しかし、スマートICには一旦停止しなくてはならないシステム上の理由があるのでした。


スマートICはなぜ「ETC」でも一旦停止が必要?

スマートICは2006年から本格導入開始

「スマートIC」は2006年から本格導入が始まったETC専用のICで、現在では京都府・大阪府を除く45道府県に存在します。その設置には、新しく入口・出口の道路を整備する場合と、これまであったSA・PAの非常用出入口などに併設する2パターンがあります。最近、開業が目立つのはSA・PA併設型です。

20km/h以下であればノンストップで通過できる通常のETCと違い、スマートICの場合はETCレーンのゲート直前で一旦停止する必要があります。そのため、混雑時にはスマートIC通過に時間がかかってしまうのが難点です。

通常のETCレーンは、入口の場合は第1アンテナ・第2アンテナ・再通信アンテナの3種類が設置されています。まず、第1アンテナとETC車載器との通信によりETCカードへ入ったことを記録。その後、第2アンテナとETC車載器との通信でETCカードの記録が正しいことを確認すると、ゲートが開く仕組みです。

第1アンテナの通信と第2アンテナの通信が行われる間に、ETCレーン側では車体のサイズや車軸の数を計測。ETC車載器に登録された情報と異なる場合、ETCレーンのゲートが開きません。そして、2度通信を行う理由は、このような正しくない走行や通信異常があった場合に、一旦ETCカードへ書き込んだ記録を消去するためです。

スマートICはETCのアンテナが1個だけ

というのも、通信異常などの記録が残ったままでは、別な場所でリセットしないとそのカードが次に使えなくなってしまうためです。そして、通信異常が起きたときに使われるのがゲート上に設置された再通信アンテナ。第2アンテナで履歴を消去した上、一旦ゲートの前で停止してETC車載器との通信をやり直すことになります。

このように、通常のETCレーンは車載器のやりとりを二段構えにすることで、ETCレーンを自動車がストップすることなく通過できる仕組み。一方、一旦停止が必要なスマートICの場合、通常のETCレーンでは通信異常のときに使われる再送信アンテナのみが設置されるのと同様な仕組みなのです。

自動車をゲート前で必ず一旦停止させれば、ETCレーン側のアンテナは1個だけで済み、通信開始のタイミングを測るのに必要な車両検知器も不要です。ETCレーンを設置するスペースも少なくて済むため、出入口に使える場所が限られたSA・PAでも建設しやすくなるのもメリットです。

さらに、スマートICではETCレーンの設備自体も簡素化されるため、通常のETCよりも設置コストも安く抑えられます。NEXCO東日本が公開している「積算内訳書」によると、通常のETC設備が1レーンあたり約5930万円なのに対し、スマートICのETC設備は1レーンあたり約1270万円と約1/5のコストで設置できる計算です。

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ラジオライフ編集部

ラジオライフ編集部三才ブックス
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