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140円で1000km乗り続ける「大回り乗車」とは?

鉄道マニア、とくに鉄道路線に乗るのが趣味の「乗り鉄」といわれる人の間では、JR線に一筆書きルートで乗車することで、100km以上の長距離でも最低料金でOKになる「大回り乗車」が密かな楽しみとなっています。この大回り乗車、年末年始の2日間限定で、乗車できる距離が千kmを超える「大旅行」を楽しむことができるのです。


140円で1000km乗り続ける「大回り乗車」とは?

大都市近郊区間は最短距離で計算する

JR各社の乗車券は、あらかじめ乗車ルートが指定されており、そのルートに従い乗車するのが基本です。東京駅~名古屋駅を移動する場合、中央線ルートや東海道線ルート、東海道新幹線ルートなどが考えられますが、それぞれの経由路線や経由駅(塩尻駅など)が書かれた乗車券を購入します。

しかし、首都圏や関西圏などに設定された「大都市近郊区間」のなかを移動する場合は例外で、実際の乗車ルートにかかわらずもっとも安いルートで移動したとみなして料金を計算します。例えば東京駅~神田駅は、山手線の内回り・外回りどちらを利用しても、距離が短い内回りの140円です。

大都市近郊区間は現在、仙台・新潟・東京・大阪・福岡の5エリアが設定されていて、とくに東京近郊区間は関東地方1都6県だけでなく福島県・山梨県・長野県まで含む広いエリアとなっています。なお、新幹線利用は米原駅~新大阪駅・西明石駅~相生駅を除き料金特例の対象外です。

大回り乗車は一筆書きで距離を稼ぐ

大都市近郊区間の特例がこれだけであれば、朝から晩まで山手線に10周以上乗り続けて隣駅で降りても140円という話になってしまいます。そこで、この特例には2つ制限があり、1つは途中下車時はそこで精算するというもの。そしてもう1つが、同じ駅に2回到達した際は、その時点で一旦精算するというものです。

逆に、以上の2点の制限を回避して乗車する限り、大都市近郊区間では不自然と思える大回りであっても最短距離で計算する特例が適用されます。この仕組みを活用して、JR路線に長距離乗り続ける方法は「大回り乗車」と呼ばれていて、例えば鎌取駅を出発し房総半島を一周して蘇我駅まで乗車しても運賃は190円です。

大都市近郊区間の大回り乗車は、長時間格安で鉄道に乗車できることから注目する鉄道マニアも多く、最低料金で最長何km乗れるといった計算や乗車方法を紹介するWebサイトも数多く存在します。現在のところ、最低料金で一番長く乗車できるケースは北小金駅~馬橋駅で、その距離はなんと1035.4kmにもなります。


終夜運転で2日連続大回り乗車が可能

しかし、北小金駅~馬橋駅を1000km以上大回りして乗車するためには大きな問題があります。というのも、始発で北小金駅を出発しても大回り乗車ルートの半分程度のところで終電になってしまい、改札口を出る必要があるためです。改札口を出ればその時点で精算となり、140円での大回り乗車は成立しません。

ところが、1年に1度だけこの1000kmを超える大回り乗車が成立する時期があり、それが年末年始の終夜運転が行われる12月31日から翌年1月1日にかけてです。実は、JR線の乗車券には改札口を出ずに乗り続ければ期限翌日も有効になる「継続乗車」という制度があり、年末年始にはこれが活用できるのです。

ただし、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、首都圏の1都3県では2020~2021年の年末年始についてはJR東日本をはじめとする鉄道会社へ終夜運転の中止を要請。それを受けてJR東日本は12月18日に、大みそかの深夜運転の中止を発表しています。すなわち、今年の1000km超の大回り乗車は不可能となってしまいました。

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