いま最も取締りが強化されている交通違反は何?
警察庁は毎年の交通事故や交通違反取り締まりの件数を、翌年のはじめに発表しています。かつては、交通違反の取り締まりといえば駐車違反とスピード違反がトップ2でした。しかし、両違反は減少する一方で、2019年は一時不停止違反が増えてトップの座についています。はたして、2020年の取り締まりではどう変わったのでしょうか?
交通違反の種類別の取締り件数を発表
警察庁では「交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」という統計を毎年発表しています。2020年分については翌2021年2月8日に公表され、死亡事故の件数だけでなく、どのような違反が死亡事故につながったを詳しく紹介。あわせて、交通違反の種類別取り締まり件数も掲載されています。
かつては、交通違反の取り締まりといえばスピード違反と駐車違反がトップ2を占め、そこに一時不停止違反や座席ベルト着用違反、携帯電話使用等違反などが続くといった状況が続いていました。ところが、2019年には一時不停止違反がスピード違反と駐車違反の取り締まり件数を上回りトップの座に着いたのです。
そして、2020年もこの傾向は変わらず、一時不停止違反の取り締まり件数はこれまで以上に増加。2019年が132万8154件なのに対し、2020年は160万4972件と27万件以上も増えています。取り締まり件数の増加率も20.8%と高く、ドライバー側から見ると一時停止標識の見落としは要注意ともいえるでしょう。
スピード違反の取締り件数が増加に
また、2020年の交通違反取り締まりで注目されるのが、スピード違反の取り締まり件数が増加に転じたことです。スピード違反の超過速度別に見ると、赤キップとなる30km/h以上が減少しているのに対し、15km/h以上30km/h未満の違反が増加。全体としては116万2420件で、一時不停止違反に次ぐ2位の取り締まり件数です。
そのほかの交通違反で増加が目立つのが歩行者妨害違反で、増加率にすると26.7%と10万件以上の交通違反ではトップです。この違反には、最近各都道府県警が重点的に取り締まりを続けている、歩行者が渡ろうとする横断歩道で一時停止をしない違反が含まれ、増加率の高さはこの取り組みを反映しているといえます。
逆に、取り締まり件数を大幅に減らしているのは携帯電話使用等違反で、2019年の71万6820件から2020年は30万9058件と56.9%も減少。携帯電話使用等違反に関しては、2020年に罰則や違反の点数が引き上げられ、場合によっては一発免許停止の可能性もある違反でもあり要注意です。
また、駐車違反も相変わらず取り締まり件数は減少傾向で、放置違反金納付をあわせた件数は2020年が102万7539件と、2019年から10万2249件減らしています。そのほか、取り締まりが強化されたといわれる座席ベルト装着義務違反も減少しており、2020年の取り締まり件数は51万9528件で2019年から9万1918件減らしています。
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ラジオライフ編集部
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