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Hシステムのオービスがいまだ稼働中だったと判明

オービスの取り締まり方法は、ループコイル式・レーザー式などさまざまですが、レーダー式を採用する代表的なモデルが「Hシステム」です。しかし、古くなったHシステムは各地で撤去が進み、現在残るものも「ダミーでは?」と疑われることもしばしば。ところが、意外な事件からHシステムが現役であることが判明したのです。


Hシステムのオービスがいまだ稼働中だったと判明


Hシステムの撤去が各地で進んでいる

スピード違反車をカメラで撮影し、自動的に取り締まる「オービス」は、速度の計測方法によりループコイル式・レーダー式、・レーザー式の3種類があります。このうち、レーダー式は自動車にレーダー波を送信し、送信波と反射波の波長差から自動車の速度を測定する仕組みです。

国内のレーダー式オービスは長年、三菱電機製のRS-2000が設置されていて「Hシステム」と呼ばれています。ところが、三菱電機は2008年にHシステムの製造・販売を終了。2018年にはメンテナンスの終了も発表され、各地でHシステムの撤去が進められています。

Hシステムのオービスが稼働しているかは、オービスが撮影時に利用するストロボを光らせないと分かりません。そこで、古くなり稼働停止したHシステムのオービスを撤去せず、速度抑止のためにダミーとして残るだけと噂されるゾンビオービスも各地に存在しています。


Hシステムが無免許状態で取り締まり

とくに、三菱電機がメンテナンス終了を発表しているHシステムのオービスは、故障した時点で修理不能となる可能性が高いため、ダミーと疑う要素が揃っていました。ところが、警察の不手際により、Hシステムのオービスがいまだ現役で稼働中であることが発覚したのです。

2021年5月31日、京都府警が電波法違反状態でオービスを運用、取り締まりを行っていたと、複数の新聞が報道しました。レーダー波を利用するオービスは、無線局の免許を得て運用しなくてはなりません。しかし、京都府警は府内2か所のオービスについて誤って無線局を廃局。約1か月間無免許状態で運用していたのです。

京都府警は、無免許状態でオービスが取り締まった17件を無効にしたと発表しましたが、Hシステムがいまだ現役としてスピード違反を取り締まっていることも同時に明らかになったというわけです。

Hシステムは「どうせ古いからダミー」と甘く見ていると痛い目に遭いかねません。制限速度を守って安全運転を心がけましょう。

■オービストップ
オービスとは?種類や光る速度のほか通知や手続きを解説

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ラジオライフ編集部

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