台湾国際放送のアナウンスで聞ける懐かしい声
BCLブーム華やかりし1980年代から、長い間1日3回の日本語放送を行ってきた「台湾国際放送」が、2018年3月から1日1回の放送となってしまいました。このスタイルの行き着く先は、短波放送の廃止とWeb配信への一本化と容易に予想できます。聞けるうちに思う存分聞いておいた方がいいかもしれません。
かつて送信所は老朽化で廃止された
台湾国際放送の日本語放送は、現在、日本時間の20~21時に9735kHzの1波のみ。この電波を発しているのは、台湾西部の雲林縣にある褒忠郷の新しい送信所。「自由中國之聲」の時代から使われた、嘉義縣民雄郷にあった送信所と同様、台湾海峡を挟んだ中国大陸への送信を意識していると想像できます。
かつて強力な電波を発射した民雄送信所は老朽化で廃止されたという話が伝わってきていますが、短波を取り巻く時代の流れとはいえ、一抹の寂しさを感じずにはいられません。
ちなみに、雲林縣褒忠郷の田洋村には、歌手のテレサ・テンさんの生家があり、見学も可能とのこと。台湾旅行の際は、訪れてみてはいかがでしょう?
台湾国際放送はWebサイトが充実
番組では、過去に放送された番組を「アーカイブの時間」として再放送するなど、番組制作の厚みが削がれたような印象を受けます。また、他の日本語放送と同様に、番組のネット配信に軸足を移しつつあるように見受けられます。
同局のWebサイトは、ラジオを聞かずともニュースの内容がほぼ分かるくらいの充実ぶり。番組もバラ売りのスタイルを採っているので、聞きたいものだけを聞くというリスナーには好都合でしょう。
そんな中でもうれしいのは、放送の開始アナウンスで三宅教子さんの声が聞けること。三宅さんは同局のアナウンサーを長く務めた方で、1980年代に海外からの放送に耳を傾けた、あの頃の感覚が甦ってくるようです。
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