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関西の交通系IC「PiTaPa」またぎ乗車の制限は?

関西圏の鉄道会社を幅広くカバーする「PiTaPa」エリアでは、ここ20年ほどで近鉄と阪神・大阪メトロの相互乗り入れが実現しました。そこで、古くから相互乗り入れを行う神戸中心部を組みあわせると名古屋から大阪・神戸を通り姫路まで途中改札口を通らず乗車可能です。こうした場合、PiTaPaで到着駅の改札口を無事通過できるのでしょうか?


関西の交通系IC「PiTaPa」またぎ乗車の制限は?


PiTaPaのライバルともいえるICOCA

スルッとKANSAIが発行する「PiTaPa」は、JR西日本(大阪近郊区間など一部区間)を含む関西圏の鉄道各社を後払いの「ポストペイ方式」で利用できる交通系ICカードです。ポストペイ対象エリアでは残高チャージの必要がなく、利用した運賃は月ごとに集計。翌々月10日に、銀行などの金融機関から引き落とされる仕組みです。

チャージ残高を気にせず数多くの鉄道会社に対応するPiTaPaですが、そこで気になるのが利用1回あたりで乗車できる会社数に制限があるのかという点です。実際、鉄道各社の相互乗り入れが進む首都圏では、Suica・PASMOエリアには乗車1回あたり4社までという制限があり、それを超えると到着駅での窓口精算が必要です。

また、距離制限についてもPiTaPaのライバルともいえるJR西日本が発行する「ICOCA」の場合、1回あたりの乗車距離に200kmまで(大阪近郊区間内のみを除く)という制限を設けています。このため、200kmを超えると到着駅の改札口を出られず、窓口で精算を行うことになります。


PiTaPaには会社数や距離の制限がない

しかし、PiTaPaエリアにはSuica・PASMOやICOCAにあるような1回あたりの鉄道会社数や乗車距離に制限がなく、近鉄名古屋~山陽姫路のように近鉄・阪神・神戸高速・山陽と4社にまたがり距離が約280kmにも達する乗車でも改札口を通過可能です。これは、ICOCAなどにチャージして乗車した場合でも同様となっています。

なお、PiTaPaには1回あたりの鉄道会社数や乗車距離ではなくポストペイ方式での月利用金額についての制限があり、上限は鉄道・バス利用については15万円、ショッピングでは5万円です。とはいえ、鉄道・バス利用に限れば1ヶ月15万円も乗車することは考えにくいため、事実上制限がないといってもよいでしょう。

また、PiTaPaをポストペイ方式で利用する場合、JR西日本路線での乗車に限り必要な注意点があります。それは、ポストペイエリア内からポストペイエリア外、あるいはその逆ルートの乗車の場合で、運賃は全額チャージ残高から精算される仕組みで、チャージ残高が不足している場合は窓口精算が必要になるのです。

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ラジオライフ編集部

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