記名式のSuicaなら紛失してもチャージ残高保証
Suicaをはじめとする交通系ICカードには、いざというときに役立つサービスがあります。それが財布を落とすなどICカードをなくしてしまったときに、チャージ残高を引き継ぎ再発行できるというもの。しかし、チャージ残高を記録した元カードがない状況で残高を引き継げるとなると、いったいどのような仕組みになっているのでしょうか。
Suicaには記名式と無記名式がある
全国相互利用対応の交通系ICカードには、後払い式で事前審査が必要なPiTaPaを除くと、使用者情報を登録しない「無記名式」と、氏名や生年月日を登録する「記名式」の2種類があります。このうち、記名式のICカードでは、紛失や破損した際に届け出を行うと、定期券やチャージ残高が保証されることになっているのです。
JR東日本のSuicaを例にとると、紛失・破損時の手続きはSuica・PASMOエリアの駅の有人窓口で行います。その際、氏名と生年月日が記載された身分証明書が必要で、その情報を元にSuicaのICカード番号を特定。その場でカード利用停止を行います。一旦利用停止を行ったカードは、後日発見されても使用できません。
そして、利用停止手続きの翌日以降14日以内にSuica対応駅の窓口を訪れ、再発行手続きを行うことで、利用停止時の残高や定期券情報を引き継ぐことが可能。この手続きには、再発行手数料520円とデポジット金額500円の合計1020円が必要で、PASMO対応駅では再発行できません。
記名式のSuicaで残高保障される仕組み
Suica以外の交通系ICカード8種類についても、利用停止や再発行の手続きはほぼ同じで、再発行手数料・デポジット金額も各カードとも合計1020円となっています。なお、再発行後に紛失した交通系ICカードが発見された場合は、有人窓口へ持ち込むことでデボジット分の500円は返還されます。
記名式の交通系ICカードで、紛失時に残高保証があることは、うっかり財布を落とすだけでなく、スリ・置き引きの被害対策という点でも心強いところ。しかし、なぜチャージしたカードが手元にない状態で残高を引き継ぐことができるのかという疑問が出てきます。
この点については「Suicaシステムの概要」という論文に解説があり、JR東日本のSuicaサーバーはチャージ残高だけでなく毎回のチャージや利用の履歴を保存し、リアルタイムで更新される仕組みになっているとのこと。つまり、交通系ICカード内に保存されている情報は、鉄道会社側のサーバーにも同じ内容が残されているのです。
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ラジオライフ編集部
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