「ベトナムの声」日本語放送が存続している理由
1980年代に一大ブームとなった「BCL」と呼ばれる海外日本語放送は、どうも先細り感が否めません。2019年以降も、ラジオから聞こえなくなる日本語放送は出てくるでしょう。次は何処かとか、どの局がアブナイかとか、そんな話をするのは何とも悲しいので“しぶとく”生き残りそうな局を予想してみました。
「ベトナムの声」で政府の公式見解
国際放送が存在するための大きな要素は、互いの国同士の関係が必ずしも良好でなく、いくつかの懸案を抱えているということがいえます。逆にそういった要素が無い国同士の国際放送は、存在が難しいということになります。
真っ先に思い浮かぶのは「朝鮮の声」です。これは異論は無かろうと思います。もう1つ挙げるなら「ベトナムの声」。ベトナム政府は同局の日本語放送を、政府の公式見解を伝える道具の1つと位置づけているといいます。
また、日本のラヂオプレスが番組をモニターしていることも意識しているため、リスナーの多寡に関わらず放送は続けられるでしょう。実際、ベトナムの声の日本語番組は変わらずに続いています。
日本語放送アッサリ廃止する可能性
中国国際放送やKBSワールドは、日本との関係があまり芳しいといえない状況で、存続は固いと思われがちです。しかし、両局ともネット配信に軸足を置いて、日本語放送はアッサリ廃止してしまう可能性もあります。
日本のマスコミやネット上の情報では、中国や韓国は日本に対して好感情を持っていないという印象を受けがちですが、好きとか嫌いではなく「関心が無い」という人が大多数を占めているようです。
関心がある人(特に若い世代)はラジオよりネットの情報を重視するでしょう。そうなると遠からず、日本語放送の存続は難しくなるのではないでしょうか。この点は、台湾国際放送にも当てはまるところがありそうです。
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